10.3 勉強スケジュールの立て方の指針
更新日 2021年5月30日
長期スケジュールはざっくり決める
ここでは東大合格者へのアンケートを参考に、スケジュールの立て方の『指針』について紹介します。
具体的なスケジュールの決め方は人の数だけ正解がある話になるので、大枠の指針についてのみ紹介します。
まず長期の勉強スケジュールをどのくらい細かくきめるか、についてです。
長期の勉強スケジュールについては、東大合格者の68%がざっくりとスケジュールを決めていました。
長期スケジュールを細かく決めるのは時間がもったいないですが、全く決めないのも優先順位が付けられないのでよくありません。
従って長期スケジュールはざっくりと方針だけを決めておけばいいと思います。
今が高校3年生の夏だったとしたら「いつどのくらいの実力をつけたいか」と「そのために何をやるか」の方針が立てられていればいいと思います。
例えば以下の粒度感です。
- 「11月の模試で数学は70点を取りたいから、過去問を1日1題ペースでこなして、苦手単元は青チャートで埋める」
- 「日本史は夏休みに問題集2冊を一気に終わらせて得意科目にし、11月の模試では80点を目指す」
短期スケジュールはざっくりでも細かくでも
東大合格者の習慣としては、数日単位の勉強スケジュールについては、ざっくりと決めていた人が49%いますが、細かく決めていた人も32%いました。
こだわりがなければ、時間をかけずにざっくりと決めるのがオススメしますが、モチベーションが上がるのであれば細かく決めるのもアリです。
ちなみに私は、1週間先ぐらいまで1日単位で何をやるかを細かく決めていました。
終わったら一つずつ「×」をつけることでやった感が出て、モチベーションアップに繋がっていました。
スケジュールは時間でなく内容ベースで決める
スケジュールは、時間ベース(数学を1時間勉強する)、内容ベース(数学を5問やる)のどちらで決めるのがいいと思いますか?
アンケートでは東大合格者の76%が内容ベースで決めていました。
時間ベースでスケジュールを決める人はわずか24%でした。
成長のためには勉強時間よりも勉強内容が大事なので、この結果は納得できます。
例えば「数学を1時間やる」と決めても、ボーっとしてても1時間経てば終わってしまいます。
逆に「数学の問題を5問解く」なら、集中すれば1時間以内に終わるかもしれないので、早く終わらせて自由時間を作ることもできます。
強いこだわりが無ければ、内容ベースでスケジュールを決めることをオススメします。
なお、勉強時間と合否はあまり関係がありません。つまり長い時間勉強していれば合格できるというわけではありません。
⇒<7.1 難関大に合格する人の勉強時間は?>
スケジュールを原則は守るが、ときには柔軟に
決めたスケジュールを守るか/柔軟に変えるか、については東大合格者の回答はほぼ半々でした。
一度決めたスケジュールをなんとしても守るという意志の強さは大事です。
一方で、スケジュール通りにこなすことが目的になってしまい、予想外に出てきた学ぶべきものに時間を使わないのもよくはありません。
例えば分からない問題があった場合は理解できるまで時間を使うべきですが、スケジュール通りに進めようと思うと、そこに時間を使うのが嫌になってしまいます。
私もスケジュールは頻繁に修正していました。
ですから原則はスケジュールを守りつつ、より優先順位が高いモノが見つかったら、柔軟にスケジュールを変える、というスタンスがいいと思います。
本コラムのまとめ
- 長期スケジュールは細かくより、ざっくり決めた方がよい。
- 短期のスケジュールは、細かくでもざっくりでも好きな方でよい。
- 時間ベースでなく、内容ベースで決めた方がよい。
- 決めたスケジュールは、原則守るが、時間を使うべきものが出てきたら柔軟に変えていく。